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シコルスキー S-92 (Sikorsky S-92) はアメリカ合衆国の航空機メーカー、シコルスキー・エアクラフト社が製作したヘリコプター。日本・中華人民共和国・ブラジル・スペイン・台湾の各企業が共同開発と分担生産に参加する国際共同事業でもある〔世界航空機年鑑 2007-2008 酣燈社 P322 ISBN 978-4873572703〕。1998年初飛行。 == 概要 == 19人乗りの大型汎用ヘリコプターであり、ヘリバスと通称される。技術的にはS-70から発展したものである。日本からは三菱重工業が参加しており、胴体部分の開発・製造を行っている。 主ローターの枚数は4枚であり、ローター先端には後退角と下半角が付けられ、振動低減と揚力向上を行っている。後部胴体左右には大型のスポンソンが設けられている。コックピットは並列複座で、グラスコックピットとなっている。機内は広く、高さも1.83もある〔。1992年頃に構想が出され、1995年から本格開発が開始された。初飛行は1998年12月23日。FAAの型式証明取得は2002年である。 カナダ軍の救難ヘリコプターCH-148 サイクロンとして2004年7月に採用が決定しており〔、2008年から納入が開始される。対潜装備をはじめとする武装も搭載され、28機が生産される〔CH-148 Cyclone Helicopter, Under Development by Sikorsky for the Canadian Forces, Completes First Flight Successfully November 17, 2008 〕。また、大韓民国は2005年に大統領専用ヘリとして採用しており、3機が導入された。しかし、アメリカ海兵隊の次期アメリカ合衆国大統領輸送ヘリコプターには、アグスタウェストランドのEH101を基にしたVH-71に選考で敗れる(後に価格高騰のためキャンセル)など、アメリカ軍での一括採用には至っていない。アメリカ空軍の次期救難捜索ヘリコプターにHH-47が採用されたが、シコルスキー社の異議を米会計監査院(GAO)が認めたため、再度S-92とHH-47との選考をやり直すことになった。 2014年5月7日、大統領専用ヘリコプター(コールサイン「マリーンワン」)の後継機の発注先を検討中だったアメリカ海軍は、シコルスキー・エアクラフトを選定したと発表した〔月刊『J Wings』2014年8月号〕。これを受けてシコルスキーは、開発済のS-92をベースにFAA認証を受けるための技術開発機 (EMD) 2機、運用試験と評価用のシステム実証試作機 (SDTA) 4機、フライトシミュレータと整備訓練用シミュレータ各1基を2018年までに納入する。型式名VH-92として最終調達機数は21機の予定。 日本においては警視庁航空隊がS-92Aを1機、2011年度より配備している。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「シコルスキー S-92」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Sikorsky S-92 」があります。 スポンサード リンク
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